公認心理師 2019-46

2019年08月16日金曜日

問46は障害者総合支援法に定められた就労支援事業に関してです。
以前、A型とB型の簡単な違いについてこちらで述べました。

問46 「就労継続支援B型」について、正しいものを1つ選べ。
①50歳未満であれば対象になる。
②一般就労のために必要な訓練が行われる。
③障害基礎年金を受給している者は対象にならない。
④障害者のうち、雇用契約に基づく就労が可能な者が対象になる。

まずは基本的な事項を押さえておきましょう。
障害者総合支援法第5条14には以下のように記されています。
「この法律において「就労継続支援」とは、通常の事業所に雇用されることが困難な障害者につき、就労の機会を提供するとともに、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう」

そして障害者総合支援法施行規則第6条の10には、上記の規定に関する区分が以下のように規定されています。
  1. 就労継続支援A型:
    通常の事業所に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して行う雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援
  2. 就労継続支援B型:
    通常の事業所に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して行う就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援
これらが設置根拠になっているので、本問を解く上の前提として把握しておきましょう。



解答のポイント

障害者総合支援法に規定されている障害者の就労支援事業について把握していること。



選択肢の解説


①50歳未満であれば対象になる。
③障害基礎年金を受給している者は対象にならない。
④障害者のうち、雇用契約に基づく就労が可能な者が対象になる。

既に述べていますが、障害者総合支援法施行規則第6条の10には、障害者総合支援法第5条14に関する区分が以下のように規定されています。
  1. 就労継続支援A型:
    通常の事業所に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して行う雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援
  2. 就労継続支援B型:
    通常の事業所に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して行う就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援
このように「雇用契約に基づく就労が困難である者に対して行う」ということが明記されています。
A型との大きな違いが、この雇用契約の有無になります。

就労継続支援B型の詳しい対象者については厚生労働省のこちらのページに記載がありました。
それによると「就労移行支援事業等を利用したが一般企業等の雇用に結びつかない者や、一定年齢に達している者などであって、就労の機会等を通じ、生産活動にかかる知識及び能力の向上や維持が期待される者」とされ、具体的には次のような例が挙げられます。
  1.  就労経験がある者であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった者
  2. 50歳に達している者又は障害基礎年金1級受給者
  3. 1及び2のいずれにも該当しない者であって、就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている本事業の利用希望者
  4. 障害者支援施設に入所する者については、指定特定相談支援事業者によるサービス等利用計画案の作成の手続を経た上で、市町村により利用の組合せの必要性が認められた者
重要なのはA型との違いを把握しておくことです。

就労継続支援A型の対象者は「企業等に就労することが困難な者であって、雇用契約に基づき、継続的に就労することが可能な者」であり、具体的には以下の通りです。
  1. 就労移行支援事業を利用したが、企業等の雇用に結びつかなかった者
  2. 特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが、企業等の雇用に結びつかなかった者
  3.  企業等を離職した者等就労経験のある者で、現に雇用関係がない者
    ※65歳以上の者については、65歳に達する前5年間(入院その他やむを得ない事由により障害福祉サービスに係る支給決定を受けていなかった期間を除く)引き続き障害福祉サービスに係る支給決定を受けていたものであって、65歳に達する前日において就労継続支援A型に係る支給決定を受けていた者に限り対象とする。
このような違いについては、こうした表が散見されます。


自分が関わるクライエントが、どういうサービスを受けることが可能なのか、それを自覚しながら支援していくことも大切になりますね。
以上より、選択肢①、選択肢③および選択肢④が誤りと判断できます。



②一般就労のために必要な訓練が行われる。


そもそもこの福祉サービスの根拠となっている障害者総合支援法第5条14には以下のように記されています。
「この法律において「就労継続支援」とは、通常の事業所に雇用されることが困難な障害者につき、就労の機会を提供するとともに、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう

大切なのは「その知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する」の「その」が何に係っているか。
文章からは「就労」と取るのが妥当であると言えるでしょう。

よって、現状では通常の就労が難しい人に対して、その機会を提供することで、就労のための知識や能力を向上させる、ということになります。
既に述べて通り「A型事業所」と「B型事業所」とに分かれているが、基本的なコンセプトは、障害者に最終的には一般企業・団体での就労を目指すことを念頭に置き、就労に際して必要な最低限のスキルや技能を身に着けることを目的としていることは同じです

以上より、選択肢②が正しいと判断できます。

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小学校~大学までの教育領域で臨床活動をしています。また10年以上、臨床心理士資格試験対策の勉強会に携わってきました。
このブログでは公認心理師および臨床心理士の資格試験に向けた内容をアップしていきます。時々、コラムや読書録なども。

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