Lambertのパイ(セラピーの効果要因)

2018年09月07日金曜日

Mick Cooperの訳書が出版されておりますが、その中に「ランバートのパイ」が載っています。
一時期、村山正治先生がこちらの書籍を熱心に紹介されていました。


ランバートは、セラピーに存在する共通要因をメタ分析によってまとめた研究者です。
その結果、以下の4要因を抽出しました。
これらの要因を円グラフで示し、パイのように見えるので「ランバートのパイ」と称するようです。

  1. 治療外要因:40%
    クライエント側の要因(自我の強さなど)や、環境要因(偶然、幸運など)など。
    セラピーの参加不参加に関係なく、回復に役立つ要因。
  2. 治療関係要因:30%
    理論的なオリエンテーションに関係なく、セラピストとの人間関係によって生じるもの。共感、受容など。
  3. 期待要因:15%
    いわゆるプラセボ効果に近いもの。クライエントがセラピーに対して抱く期待などによるもの。
  4. 技法要因:15%
    各心理療法に独自の技法などによる要因。


この研究の大きな特徴は、治療外要因が最大であること、関係性要因が大きいこと、技法要因が小さいこと、などの指摘であるが、何よりも「セラピー固有の効果は60%程度である」ということでしょう。
(個人的には60%って結構大きいなって思います。心理療法を卑下しているわけでなく、生活体としてクライエントを考えれば、それが自然なことかなと…)

ちなみにメタ分析の問題点としては、
  • すでに刊行されている研究を中心に集めることになるので、いわゆる「成功事例」だけを集めることになっている。
  • 様々な流派・学派を一緒くたにするので、例えばあまり技法的なものが顕著でないセラピーと技法が顕著なセラピーを同等に扱うことの問題などがある。
等がありますので、その辺も押さえておきましょう。
Share /

0 件のコメント

コメントを投稿

About Me

小学校~大学までの教育領域で臨床活動をしています。また10年以上、臨床心理士資格試験対策の勉強会に携わってきました。
このブログでは公認心理師および臨床心理士の資格試験に向けた内容をアップしていきます。時々、コラムや読書録なども。

Followers

CONTACT

名前

メール *

メッセージ *

© 公認心理師・臨床心理士の勉強会
designed by templatesZoo