公認心理師 2018-7

2018年09月12日水曜日

条件づけに関する問題ですね。
問われているのは条件づけに関する基本的用語の意味です。



解答のポイント

古典的条件づけ、オペラント条件づけに関する基本的な内容を把握していること。



選択肢の解説


『①貨幣やポイントを強化子とした条件づけを二次条件づけと呼ぶ』

生得的に強化的機能を持っている強化子(水や食料、電撃など)を「一次強化子」と呼び、本来強化機能を持っていなかった刺激が強化機能を獲得した場合、この刺激を「二次強化子」と呼ぶ。
二次強化子を反応に依存させて呈示・除去することを「二次的強化」と呼ぶ。

なお、本選択肢で示された「二次条件づけ」とは、高次条件づけとも呼ばれている。
二次条件づけは、すでに条件反応を形成した条件刺激に対し、新たな刺激を対呈示することで、新たな刺激だけで条件反応を示すようになることを指す。
パブロフの犬に「ベル→唾液」を形成させた後、ベルに光刺激をくっつけて、光刺激だけで唾液が出るようにすること。

ちなみに前半部分の「貨幣やポイントを強化子」とするのはトークンエコノミー法と考えられます。

よって、本選択肢の内容は誤りである。



『②古典的条件づけは、条件刺激と無条件反応の連合によって成立する』

古典的条件づけに関する基本的な内容を問うている。
古典的条件づけは、「条件刺激」(ベルの音)と「無条件刺激」(エサ)を対呈示することによって成立するとされている。

選択肢②は、ベルの音(条件刺激)と唾液の分泌(無条件反応)によって古典的条件づけが成立するという内容になっており、誤りである。



『③オペラント条件づけによる行動変容以前の行動頻度をオペラント水準と呼ぶ』

こちらもオペラント条件づけに関する基本的な内容を問うている。
オペラント条件づけでは、自発的に生じた行動を「オペラント行動」といい、この頻度のことを「オペラント水準」と呼ぶ。

オペラント条件づけでは、すでに示されている「反応」を「強化」することによって学習を成立させる。
よって、強化を与える前に、その反応がどの程度の頻度で生じているかを把握することが重要となる(すなわち、オペラント水準を知っておくことが重要となる)。

「オペラント行動」に弁別刺激と強化刺激を随伴させ、反応の頻度や内容を変容させる条件づけを行っていく。

以上の点から、選択肢③の内容は正しいと言える。



『④連続強化による条件づけは、間歇強化による条件づけよりも消去抵抗が強い』

こちらは消去に関する基本的な内容を問うている。
なお、「連続強化」「間歇強化」などの用語から、ここではオペラント条件づけにおける消去について問うていることを確認しておくこと。

消去抵抗とは、消去されるまでに要した反応数や時間などで示される消去されにくさを指す。
消去ははじめのうちは訓練中に示されたのと同じパターンを示し、やがてそれが崩れていく過程を辿る。

一般に連続強化で訓練された行動は、消去抵抗が低く、容易に消去されるが、間歇強化で訓練された行動は消去抵抗が高く、消去されにくいと言われる。
これはハンフリーズ効果、部分強化効果、強化矛盾と呼ばれる現象である。
訓練時から消去時への条件変化の弁別可能性が大きいほど、期待や行動はより速く変化すると説明されている。
よって、選択肢④は誤りである。



『⑤古典的条件づけにおいては、逆行条件づけは順行条件づけよりも条件反応の獲得が良好である』

条件づけは以下のような種類に分類されている。
  1. 順行条件づけ:条件刺激の呈示を開始してから5秒以内に無条件刺激を提示し、両刺激を同時に終了させるという手続き。まったく同時に呈示し、同時に終了する手続きを「同時条件づけ」と呼ぶ。
  2. 遅延条件づけ:条件刺激を呈示してから5秒以上の一定時間後に無条件刺激を呈示し、更に一定時間後に両刺激を同時に終了させる手続き。
  3. 痕跡条件づけ:条件刺激を一定時間だけ呈示し、呈示し終ってから条件刺激無しで更に一定時間を経てから無条件刺激を一定時間だけ呈示する手続き。
  4. 逆行条件づけ:まず無条件刺激が呈示されて、それ以後に条件刺激が呈示される手続。条件づけは困難とされている

選択肢の内容にある「順行条件づけ」は古典的条件づけにおける標準的手続きであり、学習は獲得されやすいのに対し、逆行条件づけは学習の獲得は困難とされている。
よって、選択肢⑤は誤りである。

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小学校~大学までの教育領域で臨床活動をしています。また10年以上、臨床心理士資格試験対策の勉強会に携わってきました。
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