公認心理師 2018-5

2018年09月10日月曜日

こちらの問題は行動理論のオペラント行動研究についての歴史を問う設問です。
比較的単純な問題だったと言えますね。



解答のポイント

オペラント行動理論とそれ以外の理論との弁別ができていること。
また、各理論家の名前と業績が一致していること。


まず外さねばならない選択肢


『①A.Adler』

アルフレートアドラーは、「個人心理学」を提唱した人物です。
関連する用語としては、劣等感、器官劣等性、目的論、ライフスタイル、共同体理論などです。


『④I.P.Pavlov』

イワン・パブロフについては、いわゆる「古典的条件づけ」の基礎を築いた人物です。
本問はオペラント行動に関する設問ですので、明らかに誤りですね。


『⑤J.B.Watson』

ワトソンは、いわゆる「行動主義宣言」(行動主義者のみた心理学,1913)を行い、その立場を明確にしました。
これまでの心理学が「意識を対象とし、言語を手段としていた」ことを批判し、心理学は自然科学の一部門として行動を対象とすべきと主張しました。

ワトソンが参考にしたのがパブロフの仕事です。
行動主義の特徴である、刺激と反応の結びつき(S-R)に還元するという考え方は、古典的条件づけの研究によるところが大きいとされています。

ワトソンはパブロフの研究をもとに、アルバート坊やの実験などを行いました。
すなわち、オペラント研究の立場ではないと言えます。


迷う選択肢


『③E.C.Tolman』

トールマンの業績としては以下の通りです。

  • 『動物と人間における目的的行動』(1932)の中で、S-Rの結合した反射のようなものを微視的行動、それに対し目的的な行動を巨視的行動と呼び、この目的的な行動の研究を重視した。
  • 刺激-反応の間の媒介変数(O)として、期待や仮説、信念、認知地図などを採用し、これらが認知心理学の成立へとつながっていった。



『②B.F.Skinner』

スキナーの業績をまとめると以下の通りです。

  • 学習に必要なものは、反応の後にどれだけ強化が伴うのか(=強化随伴性)とした。
  • ソーンダイクの仕事をもとに理論を組み立てていった。
  • 『生体の行動』(1938)で、古典的条件づけとオペラント条件付けを区別した。

行動強化のために強化理論を用いることをオペラント条件づけと呼び、その強化度を測定する尺度として最も適切なものは応答速度だとした。
彼はオペラント条件付けの研究のために「オペラント条件付け箱」を発明し、これはスキナー箱として知られている。


いずれも新行動主義の代表的研究者として名高い(他にはガスリーやハルがいます)ので、迷いどころかもしれません。
しかし業績を見れば、オペラント行動研究の基礎は『②B.F.Skinner』とみて間違いないと思います。
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小学校~大学までの教育領域で臨床活動をしています。また10年以上、臨床心理士資格試験対策の勉強会に携わってきました。
このブログでは公認心理師および臨床心理士の資格試験に向けた内容をアップしていきます。時々、コラムや読書録なども。

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