公認心理師 2018-149(解説に誤りがあります)

2018年09月10日月曜日

ここの解説には誤りがあります。
改めて正しい解説を別記事として作成しましたので、そちらも併せてご覧ください。

こちらの問題は、個人的には設問が間違っているのではないかと思っています。
問題文の「不適切なものを1つ選べ」ではなく、本来は「適切なものを1つ選べ」だったのではないかと感じます
理由については以下の通りです。



解答のポイント

アルコール依存症者の心理的特徴について理解していること。


選択肢の正誤



『①関係者が集まり、全員でAに問題を認識させる』


こちらの選択肢ですが、関係者全員でAに問題を「認識させる」という点が引っかかります。
おそらくはアルコール関連障害の可能性が高い事例ですが、こうした自尊心を傷つけるようなアプローチは適切ではないと思われます(恥に敏感であることが多いとされている)。


『②治療を受ける意向がある場合は合意事項を確認し、Aと約束する』

事例内容の中で、飲酒量を減らすよう指導を受けていた、今後一切飲酒しないと約束した、などのように約束が反故されている経過があります。

治療の意向の確認と合意を取り、Aと約束することがどれほどの力を持ち得るのか大いに疑問です。


『③「絶対自分でやめる」と主張する場合は、Aの意思を尊重して様子を見る』

こちらについては②同様、これまでの経過から「様子を見る」ことで改善すると考えるのは困難だと思われます。

人によっては「クライエントが言っていることを信じないのか」という声もあるかもしれませんが、依存症者対応で重要なのが「1日は1日の価値、1カ月は1カ月の価値」です。
1日辞められたら1日分の価値をしっかりと認めつつ、明日以降にもそれが続くと安易には考えないことが大切だと思います。


『④治療しなければ降格や失職の可能性も考えなければならないことをAに伝える』

これを単なる「事実の伝達」と取ることも可能かもしれません。
しかし、おそらくこれを受けたAは心理的圧迫感が募ると思われ、それが更なる飲酒行動に走る可能性も考えねばならないように感じます。


『⑤専門治療の必要性と入院を含む治療方針について、関係者間で事前に協議しておく』

こちらの選択肢についてはあり得るのではないかと感じます。
Aの意欲については、言動の不一致から分かりかねるところがあります。
しかし、関係者間でAに対し何が必要なのか、入院なども考えられるのであればその受け入れについて、などを協議しておくことは現実的な対応のように思えます。


正答は?


上記を読んでいただければわかるように、①~④まではすべて適切な印象を受けません。
特に③と①は、何かこうした方法を確立している理論がない限りは適切とすることは難しいです。

②と④については、「合意事項を確認」「事実の伝達」と見れば、まだ理解可能な範囲かもしれませんが、Aにアルコール関連障害の可能性があるとするなら、やはり取るべき対応とは思えないのが正直なところです。

⑤のみ素直に有り得るなと思えます。
冒頭で書いた通り、個人的には「不適切なものを一つ」というのが誤植だったのでは…と邪推しております。

と言っても、①~④を正当化する理論を知らないだけかもしれません。
アルコール依存症者の対応として、個人的な経験をもとに①~④に違和感を覚えますが、個人的な経験が試験ではあまり役立たないことも重々承知しています。

また調べてみて、明らかな情報が出てきたら追加・修正いたします。

ちなみに、私は③を選択しました。
ここで書いた通り、問題自体が誤りであれば、全員に点数が付されるでしょうから、とりあえず私が「確実に有り得ない」と感じた選択肢③にしておきました。


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About Me

小学校~大学までの教育領域で臨床活動をしています。また10年以上、臨床心理士資格試験対策の勉強会に携わってきました。
このブログでは公認心理師および臨床心理士の資格試験に向けた内容をアップしていきます。時々、コラムや読書録なども。

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