公認心理師 2018-136

2018年09月12日水曜日

実験デザインに関する問題です。
設問の内容から実験計画の問題点を適切に導けるかが重要になります。



解答のポイント

設問の実験計画は以下の2点がクリアされる必要があると思われます。
  1. 実験の参加申込順によって生じる剰余変数の解消
    考えられるのは「動機づけ」の高低です。
    アナウンスの仕方によりますが、先に申し込んできた人ほど動機づけが高い可能性があります。
  2. 実験群と統制群の介入前の英語力を揃える
    両群の英語力に差がありすぎると、分析を行う際に求められる正規性等の要件が満たされない可能性があります。
    単純に言えば、全然違うもの同士を比べちゃっている、ということにならないようにする必要があるわけです。


選択肢の解説


『①参加者全体の人数を100人にする』

こちらについては、上記のポイントを解消する手続きではないので誤りと判断できます。


『④参加者全員に従来型学習法と新しい学習法の双方を実施する』

そもそも従来型学習法と新しい学習法の比較を行うことが目的の実験ですから、これをやってしまえばご破算になってしまいます。
よって誤りと判断できます。


『⑤先に申込みがあった25人を統制群に、次の25人を実験群に割り当てる』

このやり方では、上記の1のポイントを逆にしただけであり、「動機づけ」という剰余変数の問題を解消したことにはなりません。
よって誤りと判断できます。


『③学習法を実施する前にも、同様の英語のテストを実施する』

これが迷いどころの選択肢になります。
しかし、この内容では上記の2のポイントについては解消できますが、依然「参加申込順による剰余変数」を統制できていないということになります。
よって、こちらも誤りと判断してよいと思います。


『②25人ずつ無作為に実験群と統制群に割り当てる』

こちらの方法でしたら、まず「参加申込順によって生じる剰余変数」の問題を解消することができます

また不完全ではありますが、群間の英語力についても「無作為に割り当てる」ことで自然と揃えることができると思われます。


本来でしたら、英語力についてキレイにランダム化できるような手続きを踏むことが理想とは思います。
しかし、その手続きを踏もうとすることで、実験参加者に負担がかかること、負担がかかれば参加者が少なくなることや動機づけが下がること、ドロップアウトの可能性が高まることなども有り得ます。

これらを考慮しても、選択肢②が取り得る改善方法として適切かなと思います。

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小学校~大学までの教育領域で臨床活動をしています。また10年以上、臨床心理士資格試験対策の勉強会に携わってきました。
このブログでは公認心理師および臨床心理士の資格試験に向けた内容をアップしていきます。時々、コラムや読書録なども。

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