DSMの変更点:統合失調症、気分障害、不安障害、解離性障害

2018年08月25日土曜日

DSMの変更がそれほど多くない疾患についてまとめました。


【統合失調症】

◎カテゴリー名変更

「統合失調症および他の精神病性障害」から「統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群」へ。
※統合失調型パーソナリティ障害 → 妄想性障害 → 短期精神病性障害 → 統合失調症様障害 → 統合失調症 → 統合失調感情障害というスペクトラムとして捉えるようになった。

◎症状

以下のうち2つ以上、各々が1カ月間ほとんどいつも存在する。
※これらのうち少なくとも1つは以下の1~3のいずれかである。

  1. 妄想
  2. 幻覚
  3. まとまりのない会話
  4. ひどくまとまりのない又は緊張病性の行動
  5. 陰性症状


◎期間

症状は一過性のものではなく、6か月間継続する。6か月の間に症状基準のいずれかが1カ月存在する。特に変更は無し。

◎型類型の廃止

妄想型・解体型・緊張型・鑑別不能型・残遺型という類型を廃止した。

◎生涯有病率

国や地域による差は少なく、ほぼ1%とされている。
日本の平成23年の患者調査によれば、生涯有病率は約0.8%。
年々少なくなっているという印象を持つ人も多いため、1%というワールドスタンダードに変更が生じる可能性も。


【気分障害】

◎カテゴリーの分割

Ⅳ-TRでは、「気分障害」という大きな分類の中に、うつ病エピソードのみを呈する「うつ病性障害」と、躁病エピソードとうつ病エピソードを呈する「双極性障害」が含まれていたが、DSM-5より「抑うつ障害群」と「双極性障害および関連障害群」という別個の分類が設けられた。

◎抑うつ障害群

✔新たに加わった障害:重篤気分調節症、持続性抑うつ障害(気分変調症)、月経前不快気分障害であり、歴史と導入理由の記載有り。
✔DSM-IVの抑うつエピソードの診断基準から死別反応除外基準が削除され、死別後でも2週間の持続で診断可能となった。

◎双極性障害および関連障害群

✔混合性エピソードは廃止され、「混合性の特徴を件う」という特定用語を用いることになっている(臨床上も稀にしか見ない)。
✔Ⅰ型とⅡ型の違いは理解しておく(躁病エピソードと軽躁病エピソード)。


【不安障害】

◎カテゴリーの分割

Ⅳ-TRでは不安障害の下位分類として、①全般性不安障害、②パニック障害、③恐怖症、④強迫性障害、⑤心的外傷後ストレス障害(PTSD)、⑥急性ストレス障害(ASD)が含まれていた。そのうち、④強迫性障害を「強迫症および関連障害群」に、⑤心的外傷後ストレス障害(PTSD)と⑥急性ストレス障害(ASD)を「心的外傷およびストレス因関連障害群」として分けられた。

◎カテゴリーの再編成

Ⅳ-TRでは「幼児期、小児期、または青年期の他の障害」の下位分類だった「分離不安障害」と「選択性緘黙」を、今回「不安障害群」の中に含めることとなった。


【解離性障害】

◎カテゴリーの再編成

Ⅳ-TRでは下位分類として、①解離性健忘、②解離性遁走、③解離性同一性障害、④離人症性障害があったが、5になると、②解離性遁走が①解離性健忘の中に含みこまれることになった。
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小学校~大学までの教育領域で臨床活動をしています。また10年以上、臨床心理士資格試験対策の勉強会に携わってきました。
このブログでは公認心理師および臨床心理士の資格試験に向けた内容をアップしていきます。時々、コラムや読書録なども。

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