原因帰属

2018年08月27日月曜日

原因帰属で有名なのがHeiderやKelley、Rotter&Weinerの理論等ですが、臨床心理士資格試験では触れられていない項目です(Heiderはバランス理論で出題されたことは有りますが;平成18年問題17b)。

原因帰属とは、本来あいまいな因果関係を特定の原因に帰属させることを指し、その過程を理論化したものを原因帰属理論と言います。
ここでは、代表的な原因帰属理論を示していきます。



【ハイダーの理論】

ハイダーが原因帰属理論の最初の提唱者です。
彼は人の行動の原因が、一般に行為者の要因(内的帰属)か環境の要因(外的帰属)に原因が帰属されると考えました。


【ケリーの共変モデル】

内的帰属と外的帰属の起こる条件についてまとめたモデルを示したのがケリーです。

彼は原因帰属を行う基準として以下を挙げ、これらの高低の組み合わせで帰属先が決まると考えました。
①一貫性:ある人の反応は、別の状況でも変わらないか
例:善行を先生の前でだけ行う場合(一貫性が低い)、その善行を内的帰属するのは難しくなる(いいところ見せたいだけでしょ!となる)。逆なら内的帰属しやすいですね。

②弁別性:ある人の反応は、対象が変わっても同じ反応をするのか
例:誰にでも優しければ、優しい人と認識されやすい(内的帰属)が、特定の人に優しいと、下心があるからだ(外的帰属)されやすい。

③合意性:ある人の反応は、他の人々と一致しているか否か
例:草むしりをしているけど、みんながしていたら内的帰属は難しい(みんながやっているからやってるだけでしょ!となる)。誰もしていない中でやっていたら、内的帰属に傾きやすくなりますね。


【Rotter&Weinerの原因帰属理論】

この理論は、課題の成功・失敗の原因帰属に関する有力な理論になります。

彼らによると原因帰属のスタイルは、「統制」と「安定性」の組み合わせによるとされます。
統制:内的統制(その人の内部要因)・外的統制(環境要因)
安定性:安定(あんまり変わらない要因)・不安定(変わりやすい要因)

上記の組み合わせ4つとその例を挙げると…
・内的+安定=本人の先天的・潜在的能力に帰属する:知能が高い、低い等。
・内的+不安定=本人の頑張り次第の要因に帰属する:努力したから、努力が足りない等。
・外的+安定=課題の困難度の帰属する:テストが簡単だったから、難しかったから等。
・外的+不安定=神のみぞ知る的帰属:運が良かったから、悪かったから等。

この理論のミソは、どういう帰属をすると好ましいかは状況によって変わるということが明確に示されている点です。

悪い状況で「内的+安定」の原因帰属を行うことは、自分の能力が低くてダメだから…と悲観的になってしまいがちです(安定しているものは変わらないから)。
一方で悪い状況で「内的+不安定」という原因帰属であれば、努力が足りなかったんだから次頑張ろう!と思えるかもしれません。

良い状況なのに「外的+安定」に原因帰属すると、ちょっと自分の努力をないがしろにしている感じもしますよね。

原因帰属は他にも理論がいくつかありますが、きりがないのでこの辺で。
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小学校~大学までの教育領域で臨床活動をしています。また10年以上、臨床心理士資格試験対策の勉強会に携わってきました。
このブログでは公認心理師および臨床心理士の資格試験に向けた内容をアップしていきます。時々、コラムや読書録なども。

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