主治医からの指示について:厚労省と文科省が示した運用基準

2018年08月26日日曜日

主治医からの指示について詳しく述べてあるのが、厚労省と文科省が各都道府県知事に出した「公認心理師法第42条第2項に係る主治の医師の指示に関する運用基準」です。
内容をまとめると以下の通りです。


【この運用基準についての基本的な考え方】

◎公認心理師が要支援者に対して、主治の医師の治療方針とは異なる支援行為を行うこと等によって、「結果として」要支援者の状態に効果的な改善が図られない可能性があることに鑑み、要支援者に主治の医師がある場合に、その治療方針と公認心理師の支援行為の内容との齟齬を避けるために設けられた規定。

◎「本運用基準は、従前より行われている心理に関する支援の在り方を大きく変えることを想定したものではない」とされている。


【主治の医師の有無の確認に関する事項】

◎公認心理師は、把握された要支援者の状況から、要支援者に主治の医師があることが合理的に推測される場合には、その有無を確認するものとする。

◎主治の医師に該当するかどうかについては、要支援者の意向も踏まえつつ、一義的には公認心理師が判断するものとする。

◎要支援者に、心理に関する支援に直接関わらない傷病に係る主治医がいる場合に、当該主治医を主治の医師に当たらないと判断することは差し支えない。

◎主治の医師の有無の確認は、原則として要支援者本人に直接行うものとする。要支援者本人に対する確認が難しい場合には、要支援者本人の状態や状況を踏まえ、その家族等に主治の医師の有無を確認することも考えられる。


【具体的に想定される指示の内容】

◎以下の三つが例示されている。
・要支援者の病態、治療内容及び治療方針について
・支援行為に当たっての留意点について
・直ちに主治の医師への連絡が必要となる状況について


【指示を受ける方法】

 公認心理師は、要支援者に対し、当該主治の医師による診療の情報や必要な支援の内容についての指示を文書で提供してもらうよう依頼することが望ましい。また、公認心理師が、主治の医師に直接連絡を取る際は、要支援者本人(要支援者が未成年等の場合はその家族等)の同意を得た上で行うものとする。


【指示への対応】

◎主治の医師の治療方針とは異なる支援行為を行った場合、合理的な理由がある場合は、直ちに法第 42 条第2項に違反となるものではない。

◎公認心理師が主治の医師の指示と異なる方針に基づき支援行為を行った場合は、当該支援行為に関する説明責任は当該公認心理師が負うものである。
→ここらへんが間違えやすそう…

◎公認心理師は、主治の医師より指示を受けた場合は、その日時、内容及び次回指示の要否について記録するものとする。
→自分を守るためにも必要ですよね。

◎公認心理師が所属する機関の長が、要支援者に対する支援の内容について、要支援者の主治の医師の指示と異なる見解を示した場合、それぞれの見解の意図をよく確認し、要支援者の状態の改善に向けて、関係者が連携して支援に当たることができるよう留意する。
→要は間に入って頑張りなさい、ということ。


【主治医の指示を受けなくて良い状況】

◎以下を具体的に示している。
・心理に関する支援とは異なる相談、助言、指導その他の援助を行う場合
・心の健康についての一般的な知識の提供を行う場合

◎災害時についても記載があり…
災害時等、直ちに主治の医師との連絡を行うことができない状況下においては、 必ずしも指示を受けることを優先する必要はない。
ただし、指示を受けなかった場合は、 後日、主治の医師に支援行為の内容及び要支援者の状況について適切な情報共有等を行うことが望ましい。


【要支援者が主治の医師の関与を望まない場合】

要支援者が主治の医師の関与を望まない場合、公認心理師は、要支援者の心情に配慮しつつ、主治の医師からの指示の必要性等について丁寧に説明を行うものとする。
→嫌だと言われても、丁寧に説明してわかってもらいましょう。


【その他】

公認心理師は、主治の医師からの指示の有無にかかわらず、診療及び服薬指導をすることはできない。
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小学校~大学までの教育領域で臨床活動をしています。また10年以上、臨床心理士資格試験対策の勉強会に携わってきました。
このブログでは公認心理師および臨床心理士の資格試験に向けた内容をアップしていきます。時々、コラムや読書録なども。

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